カミナリのなる夜に、波佐見の今を考えてみる。

2018.06.30 Saturday

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    真夜中の雷鳴で睡眠を妨害されたので、

    気休めに久々にブログを更新してみることにします。

     

    波佐見町で暮らして丸2年が経過しました。

    この間、波佐見町を内から外から見てきました。

    住む前は、素晴らしいなと感じていた点に、

    もうちょっとこれは改善すべきだなと気付いたり、

    ここは今ひとつと思っていた点が、

    実はいろんな可能性を持っているだなと評価できたり、

    日々に追われていると、気にも留めないことを、

    ちょっと立ち止まって考えてみることは、

    この町の未来を見据えるために、

    大切なことだと改めて感じている今日この頃です。

     

    普段、朝登校する小中学生を見守っています。

    通学風景を垣間見るだけでは、その子たちの一面しか分かりません。

    地域活動などで、同じ子どもに触れてみると、

    とっても後輩想いの子どもがいたり、

    大人をさっと遊び相手にしてしまう子どもがいたり、

    本当に、それぞれにキュートな長所を持っていることを知ります。

     

    波佐見町の今を作ったと言える立役者の方と、

    接する機会も多いのですが、

    集団でいらっしゃる時は風を切って歩いている勢いがありますが、

    いざお一人の姿を垣間見ると、どことなく背中が曲がって見えるのも事実です。

     

    波佐見町の様々なイベントを盛り上げる私と同世代の若者、

    町の中で出会う時は、とても楽しそうに呑んでるだけに思いますが、

    外に出て出会うと、本当に人々からの尊敬を得る、

    類い稀にみる仕事をやる匠の数々なんだなと、

    呑んでるいるという印象しか持たなかった私を恨むほどです。

     

    様々な団体や個人的な繋がりによって、

    コミュニケーションを取っている高齢者の方々、

    本当にアグレッシブで、もうちょっとこの方々の

    エネルギーを社会全体に還元する術はないのか、

    そんなことを感じる機会は溢れていますが、

    その術が見出せていなくて、もどかしい日々です。

     

    子ども達が繋ぐ縁や、多くの地域活動などで、

    幅広い世代のお母さん方と会話する機会も増えました。

    皆さん、子ども達を面倒見るのは勿論のこと、

    旦那さんに負けない勢いで地域を考えて、

    実際に行動される姿には、ただただ感銘を受けますし、

    もっともっと「ありがとうございます」と声掛けすべきだなと日々感じます。

    (昨晩11時、ジョイフルは女性ばかりでした!)

     

    私は今、自分で意識して波佐見町外の活動を増やしていて、

    他地域の視点から、この町を振り返る機会が多くあります。

    今や西日本随一の元気都市福岡市に行く機会が増えたので、

    どうしたら若者にエネルギーを持って行動してもらえるのだろう、

    そう考える機会は、街づくり、事業経営、教育、

    いろんな分野に別けて考えると、一つ一つ、

    波佐見町の課題に対する問題点が浮き上がってきます。

     

    例えば教育環境ですが、

    親や地域、教育機関は、本当に子ども達の将来を信じて、

    日々子ども達の希望に向き合えているのだろうか、

    自分達が管理しやすい子ども達を育てようとしていないだろうか、

    そんなことを伸び伸び活動している大人達を見ていて、

    改めて波佐見町の子ども達に接して、感じることは多くあります。

    学校の成績が幅を利かせる、

    過去の蓄積だけで生きていけた過去は終わり、

    自分達自身で考えて日々創造していく現代です。

    世の中は変化し続けているので、頼りに出来るのは、

    自分の行動を色んな面から支えて仲間だけなのです。

    仲間を作っていく術を教えることこそ、

    今必要な教育なのではないだろうか、

    そう感じることはめちゃくちゃ多い訳です。

    実際に、この地域の公立学校の動きを見ていて、

    あんまり仲間作りを推奨しているようには思えないから尚更に。

     

    経済活動で言えば、

    今も昔も本質は変わっておらず、

    外から外貨を獲得し、それを地域内で回す街は栄え、

    他に吸い取られてしまう街は衰退する事実を、

    ちゃんと見据えて、行動していかなきゃいけないということです。

    大資本スーパーで買い物して、その地域に還元される売上は限られています。

    けれど、その波佐見地区の食材を主に使い、

    波佐見町の住民がスタッフとして働き、

    他地域からのお客さんで賑わう飲食店は、

    本当に地域にお金を落としてくれる貴重な存在です。

     

    今、波佐見町がやるべきは、

    この60年間の棚卸し作業なのかもしれない、

    そのように感じています。

    卸売に携わった時間がそこそこ長い私は、

    棚卸し作業の重要性を強調される方が周りに多くいました。

    今何が売れ筋で、何が死に筋なのかを理解出来ない

    小売店や卸売業者は、間違いなく市場に淘汰されます。

    同じことは街づくりにも当てはまるはず。

     

    波佐見町に今出来ることはこういうこと、

    求められていることはこういうことで、

    だからこれからこんな未来を目指していくには、

    どんな形を作っていく必要がある。

    こう考えてみるのが、「波佐見町の棚卸し作業」

    なのではないでしょうか。

     

    日本社会は国債金額が積み上がっていく中央行政を筆頭に、

    変えたいんだけど、取り敢えず時間稼ぎして茶を濁す、

    そんな時間が長く続いてきました。

    その間に、中国を中心にグローバルな経済活動は、

    日本を素通りしていく動きを強めています。

     

    サッカーのワールドカップ、決勝トーナメントに進めた国の選手の大半は、

    競合ひしめくヨーロッパリーグで、

    日々メンバーチェンジの危機に瀕するプレイヤーばかりです。

    日本でも、高度経済成長以前から、

    稼ぐのは東京大阪名古屋などの大都市圏、

    他の地域はその仕送り(税金含め)で食べていく、

    そんな構造が長く続き過ぎたからこそ、

    決勝トーナメントどころか、本戦に出場出来ない

    地域ばかりになった日本経済と言えるのかもしれません。

     

    波佐見町には、窯業という地場産業が存在します。

    波佐見焼ブランドの知名度は上がりましたが、

    残念ながら、波佐見焼自体の売り上げ規模は、

    それに比例して増えているとは決して言えません。

    日用食器という概念自体、ライフスタイルの変化を受けて、

    どんどん変化していかなければ、

    ブランドという名前で食べていける時代ではありません。

    それでも、地場産業という、地域全体で支える

    構造が長年存在しているというのは、

    他地域と比べて非常に秀でた強みなのです。

     

    現代の消費者ニーズに合わせて、

    波佐見町自体が、産業構造を微妙に変化させる、

    それが出来れば、この町はもっと面白くなる、

    私はそう確信して、

    小さいながらも、農業と教育という分野で、

    自らが一歩ずつ歩みだしています。

     

    他に依存しない、

    それがこの町の強みだと理解しているからこそ、

    自分自身もそうでなきゃいかないと強く言い聞かせながら。